わが国の医療保険制度を持続可能なものとしていくため、政府は医療保険制度改革の一環として健康保険法等を改正し、給付と負担の見直しを行ないました。
日常的な医療に用いる医薬品の保険給付の見直し
保険を使って医療用医薬品の処方を受ける場合と保険を使わずOTC医薬品(処方箋を必要としない市販薬)で対応する場合の公平性を踏まえて、OTC医薬品でも代替可能な医薬品の保険給付の範囲を見直します。この見直しによって、鼻炎、胃痛、痛み止め、肩こりなどの日常的な医療に用いる医療用医薬品の一部について、別途の負担(薬剤費の4分の1)がかかるようになります。
一方で、自ら薬局に出向いてOTC医薬品を購入することが難しい子どもやがん患者・難病患者については、別途の負担についての配慮措置を検討するとしています。
長期にわたって治療が必要な人のセーフティネット機能の強化
医療費の自己負担について、新たに年単位の上限額(年間上限)を設けます。自己負担額が年間の上限額に達すると、それ以上の医療費の支払いは不要となります。
後期高齢者医療制度における金融所得の公平な反映
後期高齢者医療制度において、上場株式の配当等の金融所得を、確定申告の有無に関わらず窓口負担や保険料負担に勘案することで、不公平を解消します。
妊娠・出産に対する支援の強化
出産の標準的な費用(手術などが必要になった場合の追加負担や希望により選択するサービスを除く)に自己負担がかからないようにするなど、妊婦健診や出産の経済的負担の軽減を進め、安心して出産できる環境を整えます。
子育て世帯の保険料負担軽減
国民健康保険において、被保険者数に応じて課される保険料(均等割保険料)を子どもについて半減する措置の対象を、未就学児から高校生年代まで広げます。
この改正は一部を除いて令和9年4月1日に施行されます。
出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック